【AJCC】近年の穴馬に「3つの共通項」あり 今年はアラタ、チャックネイトが高配の使者だ
逆瀬川龍之介
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近10年の穴馬5頭を分析
近年のアメリカジョッキークラブカップは波乱傾向だ。2022年以降は3年連続で1番人気が馬券圏外。とりわけ2022年は3番人気→11番人気→4番人気で決着し、3連単は72万円超えの高配当となっている。
今年は昨年のダービー馬ダノンデサイルが不動の主役だが、主戦の横山典弘騎手がマテンロウレオに騎乗するため、戸崎圭太騎手との初タッグとなる。それだけに全幅の信頼を置くのはどうか? そこで今回は近10年に単勝オッズ20倍以上で馬券に絡んだ5頭を分析し、“AJCCの穴馬”を見つけたい。
まずは該当5頭を紹介しよう。
2015年 2着ミトラ(7番人気/単勝35.6倍)
2018年 3着マイネルミラノ(8番人気/単勝77.7倍)
2019年 1着シャケトラ(7番人気/単勝38.5倍)
2019年 3着メートルダール(5番人気/単勝25.9倍)
2022年 2着マイネルファンロン(11番人気/単勝87.9倍)
この5頭には、“3つの共通項”があった。
(1)6歳以上
昨年は2着が8歳馬ボッケリーニ、3着も7歳のクロミナンスだったように、AJCCは高齢馬が強い。人気薄となれば尚更で、上述した5頭は全て6歳以上だった。18年3着マイネルミラノに至っては8歳だったので、「高齢馬だから…」という理由で評価を下げるのは危険だ。
(2)近2年以内に重賞勝ちの実績あり
もちろん、単純に高齢馬だから買えるというわけではない。該当馬5頭はみな近2年以内に重賞勝ちの実績があった。特に15年2着のミトラは前走で福島記念を制しての参戦。それで単勝35.6倍の7番人気というのは見くびられ過ぎていたといえる。
(3)中山芝で勝利経験あり
中山は主場4場の中で最もトリッキーなコース。それだけに舞台適性は求められるところで、5頭には例外なく中山芝での勝利経験があった。人気馬ならまだしも、伏兵ならクリアしておきたい条件だ。
今年の注目馬は2頭
それでは、今年の登録馬を見てみよう。(1)6歳以上(2)近2年以内に重賞勝ちの実績あり(3)中山芝で勝利経験あり、この3つの条件をクリアした馬はアラタ、カラテ、チャックネイトの3頭だった。
ここからは独断だが、近4戦連続で2桁着順のカラテはさすがに厳しいか。ということでアラタとチャックネイトの2頭に注目する。ともに単勝オッズが20倍を超えるかどうかは微妙なラインだが、ダノンデサイルやレーベンスティールが人気を集めるので、配当妙味があることは間違いない。
馬券は2頭の単勝が本線。3連複はフォーメーションで1列目にアラタとチャックネイト、2列目に2頭とレーベンスティールを置き、3列目に3頭+コスモキュランダ、ダノンデサイル、ニシノレヴナント、ビザンチンドリーム、ボーンディスウェイ、ボルドグフーシュをマークした19点で勝負する。大きく網を張って高配ゲットといきたい。
《ライタープロフィール》
逆瀬川龍之介
国内の主要セール、GIのパドックはもちろん、時には海外のセリにも足を運ぶ馬体至上主義のライター。その相馬眼を頼りにする厩舎関係者、馬主は少なくない。一方、マニアック、かつ実用的なデータを駆使して、ネット媒体や雑誌などにも寄稿するなど、マルチな才能を持っている。
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